千葉市
縄文時代の石器や装飾品なども 国の特別史跡「加曽利貝塚」 新発見ぞくぞく
国の特別史跡「加曽利貝塚」で行われている発掘調査で、また新たな発見があったようです。加曽利貝塚では半世紀ぶりとなる本格的な発掘調査が去年から始まり、これまでに縄文時代晩期の竪穴住居跡や石器、装飾品など多くの貴重な遺物が見つかりました。
今年の調査はこの竪穴住居跡の未調査部分のほか、周囲から見つかった同じ時期の住居跡を中心に3か月余りにわたって行われました。その結果、竪穴住居跡からは炉の跡や入口とみられる窪みが見つかったほか、精巧な装飾が施された耳飾りや石で作られた剣などが良好な状態で数多く出土しました。3本出土した石の剣は権威の象徴とみられ、この住居を廃棄する際の儀礼で用いたものではないかと推測されています。また、直径10メートルを超える大型の竪穴住居跡や食べ物の貯蔵用の穴などが新たに見つかりました。
千葉市は来年度以降も発掘調査を行う方針で、11月24日に今回の調査の成果を紹介する市民向けの現地説明会を開催する予定です。
千葉市の熊谷俊人市長は「また良いものが 発掘され改めて感動した。縄文時代を解き明かす上で今後の発掘にも期待できる」と話しています。